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怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第7章 選抜術式試験




可能ならば近づきたくはないが、帰る為にはあそこを通るしかない。
だから端を通ればいいだろうと様子を見ながら近づいていく。


従者の女2
「貴様っ!」


聞こえてきたのはグレンの従者の声。
やはりあれは征志郎とグレンの間で何かが起きたのだろう。

更に近づくと、中心ではグレンが尻もちをついていた。
そして怒っている従者が征志郎へと拳を放ったのが見える。
でもあれでは柊の人間には当たらない。


従者の女2
「っ!?」

従者の様な女
「ちょっと、あなたはいったい何をしようとしているのかわかっているのですか?」


しかもその拳は征志郎に届く事なく、あの女子生徒に止められてしまう。
さすが一瀬の従者と言うべきか、かなり早い拳だった。
その拳を簡単に止めてしまったあの女子生徒もさすが柊の傍にいるだけはある。

学校内でも柊の傍には強い人間がいるのだというこの情報はかなり大きい。


従者の様な女
「ここにいるお方は柊 征志郎様ですよ?その征志郎様に手を出そうとするなんて万死に…」

征志郎
「いいよ、どうせ一瀬のバカ共には人語は通じねぇだろ。こういう家畜は殴って調教するもんだ」


ちょうど私がもうすぐで横を通り過ぎれる程の位置まで来た時、征志郎は拳を振り上げた。


グレン
「時雨!」

時雨
「!」

征志郎
「はは、遅せぇよ。チビ女」


時雨と呼ばれた従者も反応はできる。
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