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怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第7章 選抜術式試験




そうでないのなら学校中が大騒ぎで、嫌でも耳に入っている。


深夜
「別に僕に気を遣う必要はないよ。僕は彼女の許嫁だけど恋人な訳じゃないから」

グレン
「………」


グレンは何も話さない。
これでは何も聞けないのではないだろうか。


深夜
「ちなみに彼女は君に会った後、珍しく少し機嫌が悪かったな。何かあったの?」

グレン
「…あいつは俺が弱い事にがっかりしたんだよ」


少し笑いが含まれた声。
深夜は上手く話させる事に成功したが、返ってきたのは相変わらずの自虐的な発言だ。


深夜
「やっぱ君、すごいネガティブだよね」

グレン
「そうか?嫌ならもう話しかけなくていいぞ?」

深夜
「はは」


この笑い方は完全に呆れている。
また少し、期待が減ったのだろうか。


「…!」


そんな会話を聞いていると、突然何かを叩く音が響いた。


担任
「絶対に他のクラスに負けないように!以上!」


どうやら担任が黒板を叩いた音だったようだ。
張り切って話を締めると同時に、ホームルームの終了を知らせるチャイムがなった。


男子生徒1
「帰ろーぜ」

男子生徒2
「俺、掃除当番だから先帰っていいよ」

女子生徒1
「明日緊張するね…」

女子生徒2
「頑張ろ!」


生徒達は一斉に立ち上がり、各々動き始める。
帰る者に友達と話す者、教室の掃除を始める者。
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