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怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第6章 始まった学校生活




それをグレンもわかっていたのだろう。
すぐに体に力を入れて、その攻撃を受ける準備をしたのがわかった。


グレン
「ぐあっ」


そして彼はそれ以外何もせず、無防備なまま胸に攻撃を受ける。
骨が折れる音が聞こえた気がした。


グレン
「っ」


かなり高く飛ばされたグレンの体は宙を舞って地面に打ち付けられる。


深夜
「うっそー。お前どんだけ強情なの?」


まさかグレンが防御なしで受けるとは思っていなかったらしく、さすがの深夜も驚いていた。


深夜
「それとももしかして本当に弱いのか?」


そして倒れたグレンを見下ろして戸惑っている。
自分の目が誤っていたのかもしれないと思ったのだろう。


美十
「せ、先生!一瀬くんが口から血を吐いてます!!」


みんな遠巻きに見ていて深夜以外近づかなかったグレンの元に駆け寄った美十は焦った様子で教師に叫んだ。
こんな行動をとる辺り、彼女は正義感が強いのだろう。

でもここの教師が一瀬が柊によって怪我をしたという状況で、一瀬の為に何かをする訳がない。


教師1
「さすが柊様ですね」

教師2
「はは、それに比べて一瀬は相変わらずで…」


美十の声など無視をして楽しそうに談笑していた。


美十
「ちょ、あなた達どういうつもりなの…?」


全く動く気配のない教師達に嫌悪の表情を向ける美十。
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