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怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第6章 始まった学校生活




「…?」


揉め始めたのが十条と五士だった事で注目は集まっていた。
でもその好奇とは少し違う視線を感じたので、その視線の主を探す。


深夜
「………」

「………」


視線の主は深夜だった。
私と目が合うと、深夜は手を振りながら近づいてくる。


「…来なくていいのに」

深夜
「そんな事言われると傷ついちゃうなー」

「そうですか」


グレンや揉めている2人から少し距離を置いて様子を見ていた私の横で深夜は立ち止まった。
そして小さい声で呟いたはずの言葉も聞き逃さず、思ってもいないような事を言ってくる。


五士
「てめぇ十条、調子乗んなよ?」

美十
「あらぁ、二流って図星を指されて怒っちゃいましたか五士さん」

五士
「はぁ?お前殺すぞ?俺は女だからって手加減はしねぇからな」


ひやひやし始めた周りを気にせずにヒートアップしていく2人の言い合い。


美十
「やってみなさい。十条家と五士家…その格がどれ程違うかを見せてあげましょう」

五士
「殺おおぉぉぉす!!」

美十
「やってみなさい!」


そうしてぶつかり合った2人の動きはかなり早かった。
術の展開速度も相当なもので、他の生徒達も2人の戦闘に圧倒されている。


深夜
「あの2人の動き、愛梨ちゃんから見てどう思う?」

「なんでただの生徒である私に聞くんですか?私は評価できる立場じゃ…」
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