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怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第5章 高校への入学




*****


「…あ」


教えられていた通りに向かっていると、私と同じ制服を来た人達を見つけた。
どうやら道を間違えずに来れたようだ。

そしてそんな彼らに続くように歩き続けると目的地へと辿り着いた。

第一渋谷高校。
ここは表向きは普通の高校という事になっているが、実際は帝ノ鬼が運営する呪術師養成学校だ。
通う人間のほぼ全てが帝ノ鬼に所属しており、その中でも選りすぐりの実力者だけが通えるエリート学校。

私もこの数年間で実力をつけ、無事に入学が決まった。
しかも今年は一瀬家のご子息も入学するらしい。
どんな人かは知らないが、できるだけ関わらない方がいいだろう。
そう思った時、後ろの方から笑い声が聞こえた。


男子生徒1
「おい、あれ一瀬だろ?」

男子生徒2
「そのコーラ貸せよ。からかってやろうぜ」


一瀬の名前に校門を通ろうとした足を止めて振り返る。


「!」


すると、振り返った私の視界をコーラのペットボトルが通り過ぎた。
恐らく一瀬のご子息に向かって投げられたそれを止めるのは簡単だが、何もせずにそのペットボトルを目で追う。


従者の女1
「グレン様!!」


そんな悲鳴と共に2人の女と登校していた男は頭からコーラを被っていた。
あれが一瀬のご子息、一瀬 グレン(いちのせ ぐれん)。


従者の女2
「くそっ」

グレン
「…でしゃばるな」
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