• テキストサイズ

怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第9章 戻った日常




深夜は慣れているからか、女子達の事は全く気にせずにグレンの目の前で立ち止まった。


深夜
「そのクズをいじめるのは僕がやるから、みんなは自分の修練をしなよ」

生徒達
「はい!」


たったそれだけで、あれだけいた生徒達は1人残らずいなくなってしまう。
さすが柊様といったところだ。


グレン
「相変わらずすごい権力だな。養子のくせに」


私と深夜以外は話が聞こえる範囲にいない。
だから素を出して遠慮なく話し始めたグレン。


「…ふふっ」

深夜
「ちょっと、なんでそこで君が笑っちゃうの」


そちらに近づきながら思わず笑うと、深夜から文句を言われてしまった。


深夜
「でもグレンの方こそ相変わらずのいじめられっ子っぷりだね〜」

グレン
「まあ、お前らと違ってクズだからな」

「お前らって王子様な深夜と一緒にしないでよ」


まさか私まで深夜と同じような扱いにされるとは思わなかったし、王子様な深夜と同類にされるのも嫌なので否定しておく。
それにどちらかといえば、私はグレン側だ。


グレン
「はは、お前を嫌う女っているんだな」

深夜
「愛梨ちゃんには嫌われてないって。大切な仲間なんだから」

グレン
「仲間って例のやつか…」


自分も勧誘されていたのでわかっているのだろう。
値踏みするような視線が私に向けられる。


「何?」

グレン
「いや…」
/ 182ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp