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怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第8章 乱入者




深夜とグレン。
圧倒的な力を持つこの2人からはもう斉藤は逃げられない。


斉藤
「いやぁ、ガキのクセになんか思ってたよりも圧倒的な強さだなぁ」


それを斉藤はちゃんとわかっていた。
だから今度こそ本当に困った顔をしている。


斉藤
「だーから上層部にもこの2人の相手は1人じゃ無理って言っ…」

グレン
「………」


お手上げ状態で愚痴を言い始めた斉藤だったが、その言葉はグレンによって止めざるを得なかった。
何をしたのかというと、グレンは更に刀を強く押しつけたのだ。


斉藤
「うっ…」


痛みに呻く斉藤。


グレン
「余計な話をしないで黙れ。お前は俺の質問にだけ答えろ」

斉藤
「………」


そんな呻き声も気にせず、冷たい声のグレンは再度命令をする。
これで斉藤も完全に負けを確信したのだろう。


グレン
「なぜお前らはここに来た?」

斉藤
「…欲しい物がありまして」


やっと素直に答え始めた。


グレン
「それはなんだ」

斉藤
「研究資料です」


そしてそんなにペラペラと話していいのかと言いたくなる程、あっさり目的を明かす斉藤。
普通、いくら勝ち目がないからといってこんな簡単に話すだろうか。


斉藤
「簡単に説明させていただくと、ここの生徒に柊を裏切って百夜教に術式の秘密を売ってくれていた方がいましてね」

「………」


思ったよりも柊に敵は多いのかもしれない。
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