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怨念の一輪草【終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅】

第8章 乱入者




それ程までにグレンの殺気はすごかった。
でも今はそれどころではない。


グレン
「だが今は状況が違う」


もちろんグレンもそれは理解しているようだ。


グレン
「お前は本気で柊を潰そうと思ってるのか?」

深夜
「………」

グレン
「もしそれが嘘なら、俺の力を見たお前は今すぐに殺す」


そう言ってグレンは刀を深夜へと向けた。
私の頭上にある刃。


「………」

グレン
「…!」


このまま刀を降ろされたら私は死にはしなくともダメージを受けるだろう。
そんな事を思いながらグレンを見上げると、彼と視線が交じりあった。


グレン
「…お前もだな」

「………」


私が誰なのかを確認したグレン。
ポツリと呟いた彼の顔からは、若干の驚きが見えた。


グレン
「お前、征志郎を殺そうとしたよな?ただの生徒だと思って全く警戒していなかったが…目的はなんだ?」

「………」


正直には答えられないが、征志郎を殺そうとした所を見られているので下手な言い訳は通用しないだろう。


グレン
「だが、先に深夜だ」

深夜
「ぐっ…」


でもグレンは私よりも深夜の方を重要視しているようだ。
唐突に刀を深夜の首筋に添えた。
あまりの速さに避けれなかった深夜の顔が強ばる。


グレン
「お前の柊への憎悪が本物なら俺の下僕にしてやってもいい」

深夜
「…は?」
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