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【ポケモン】溶けるような恋がしたい

第11章 ここからが本番





「ていうか、キバナよくそんなに食べるよね。毎回思うけど」

「育ち盛りだからな」

「それ以上伸びてどうすんの」


合計4皿のカレーを平らげ、パフェを完食した彼はそう言った。

いやいやいやいや、それ以上伸びたら天井ぶつかるから


「そろそろ帰ろっか」

「そうですね」

「おー」


三人で席を立つと、当然目立つ私達

通路を通ると他のお客さんからの歓声がわく


軽く会釈しながら通っていると、不意にジャケットの裾を誰かに掴まれた

誰だろう。と後ろを見ると、そこには小さい男の子


慌てて母親がこちらに来るが、私が大丈夫ですよ、と制止させた。

そんな私達にも動じない男の子は構わず私の裾を掴み続けていた


「どうしたの?」


私が男の子と同じ目線になるように膝を折って話しかける

すると、男の子は恥ずかしそうにたじろいだ後、あのね、と言葉を続けた


「あのね、オレ、マイさんのことすき!」

「ほんと?嬉しい!ありがとう!」


ニッコリと微笑むと、男の子もえへへ、と可愛らしく笑う

それでねそれでね、と男の子が嬉しそうに、自分のカバンから何かを取り出した


「サイン、かいてほしいの……」


遠慮気味にそう言った彼に、私は満面の笑みでもちろん!と答える

彼から、色紙とサインペンを受け取ると、色紙いっぱいにサインを書く


「お名前は?」

「ランタナ…」

「そう…はい!じゃあランタナ君!どうぞ!!」

「わあ!ありがとう!!」


色紙の右下にランタナ君へと付け足して渡すと、ぴょんぴょんと飛び跳ねて喜んでくれる


「マイ〜、なにしてんの?」

「あ、キバナ」



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