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【ポケモン】溶けるような恋がしたい

第11章 ここからが本番





「ごめんね。バトル久々だったから張り切っちゃったの。また来て?待ってるから」

「……今度は、勝ちますから!!」

「うん」


ぐっと握手を交わす


大人気ないとは思ったけれど、一度入ったスイッチは止めることが出来なかった








〜〜***



ホップ君との試合が終わったにも関わらず、体は未だに火照っていた。

不完全燃焼。その言葉がぴったりだと思う

体を動かしたくてしかたない……。


私の体は勝手にトレーニングルームへと向かっていた


今日はラットプルダウンにしよう。

……最近脇の辺りが気になってきたから


「えーと…次の試合は16時からだから……あと2時間もある」


ポケモン達も遊ばせておこう

今のうちに気分もあげておかないと


「グレっ!」

「ゼルルル」


この部屋の中だとこの二匹が許容範囲だろう

私がボールからだすと、グレイシアもトドゼルガもさっさと遊びに行く


さてと、私も備え付けのヘッドフォンをつけて、好きな音楽を聞きながら腕を動かす

ヘッドフォンをしてしまえば、周りの音は入ってこないし、自分だけの世界で集中できる


「歌で誰かエールをなんて〜〜……」


まあ……御察しの通りネズの曲である。





〜〜***



「よお、マイ〜いるか?」

「…彼女は何をしているんですか」


トレーニングに打ち込むマイを訪ねたのはキバナとネズ

ネズの髪が誰かに掴まれたように乱れているのはきっとキバナの所為だろう


「グレッ」


見たらわかるだろ?と言っているようなグレイシアの鳴き声に、何故か納得したような顔をする2人


「終わるまで座ってようぜ」

「あぁ、はい」


二人揃ってベンチに座る


ガシャン、ガシャンと重低音が荒い息とともに響く

どうせ聞こえてないんだから、とキバナは話を切り出した


「マイの戦い方、最高だろ?」

「そうですね、なかなか官能的でしたよ。テレビで見るのとはやっぱり違いますね」

「そうなんだよ。普段あんな声出さねーのに、」

「あの表情も良いですよね。本人が無意識なのもまた……」

「次の試合が時間的に今日で最後だからな、目に焼き付けとけよ」

「てめぇこそ、マイにやらしい視線送るんじゃねーですよ」

「いやいや、オレさまそんな視線送ってねーからな?」



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