第11章 ここからが本番
「…ふふっ…ネズの匂いがする」
「なっ……!?」
無事ジムに到着し、ジャケットを返したあと、マイはそんな事を言った
予期せぬ発言に思わず間抜けな声が漏れた
「…言い忘れていたんですがね、いま、ウェルズジムに4人のチャレンジャーが向かっていますよ」
「えっ」
気を紛らわせるように言うと、マイは慌てた様子で誰かに電話した
「もしもし、私だけどね?スタジアムの準備おねがい!あと、オーディエンス……えっ!?もう出来てるの?あ〜!ありがと〜!!助かる〜!!すぐ行くから!うん、じゃあね!……。」
「言うのが遅れましたね。すみません」
「大丈夫だよお、もう準備できてるって。ネズの席も用意されてるみたい。キバナも来てるらしいから一緒かも」
恐るべきウェルズジムのスタッフ達。
迅速な対応はガラルでも郡を抜くと思う
「私、準備あるから行かなくちゃ…じゃあ、またね!」
「はい……」
「ガヴ!!」
ウインディがオレの顔をベロリと舐める
友好のつもりらしい。
ウインディと走ってジムに入って行った彼女を見送ったあと、自分もジムへと向かっていく
何となく懐かしいですね。
オレがチャレンジャーの時は雪山に心が折られそうでしたよ。