第10章 ジムチャレンジ開会式
「そう、アンタがマイになんかしたのかと思った。」
「…はああ〜〜??」
キバナとルリナちゃんの間でヒバナがジリジリと飛び交った
…そういえば、今年もネズ来てない…
どうせ人混みが嫌だとか、ダイマックスが嫌いとかの理由だと思うけど……
「マイ、今年のトーナメントこそ、勝たせてもらうよ」
「カブさん!今年は作戦を変えてみたので是非戦いたいです〜っ」
「オレさまもマイに勝つぜ」
「……頑張ってネ」
「あ、お前、オレに勝たせる気ねえだろ!!」
「……。」
「なんとか言えよ〜っ!!」
何とも腑抜けた会話。
けれどそんな時間が楽しくて、緊張なんていつの間にか解けていた。
「皆さん、そろそろ出番なので入場口へお願いします」
スタッフの男性が私達に声をかけると、皆ゾロゾロと入場口へ向かう
「あれ、マイこっちだっけ?」
「マイ、こっちこっち」
「あ〜っごめんっ」
キバナに手を引かれて隣に立つ。これはいつになっても変わらない並び順だ。
「いいか?入場はオレの隣。入場した後はルリナとオレの間。わかったか?」
「うん〜、失敗しないといいなあ」
「てか、お前はとりあえずオレの隣に居ればいいんだよ。」
「あ〜そっか」
(((目の前で惚気られた……??)))
皆が微笑ましいというような笑顔で私を見る
も〜!!何回も頭の中で練習したのに〜!!なんで間違えるんだろう〜っ!!
恥ずかしいからこっち見ないでよ〜っ!!
悶々と頭の中で葛藤していると会場のアナウンスと共に大きな歓声が上がった。
ローズさんが入場したんだ!!