第8章 ワイルドエリア
行ってみるとそこには大きな巨躯をしたミロカロスに巻きつき締め付けられているカガリの姿があった
そのミロカロスの尾は黄色……つまり、色違いの個体というわけで
隣に立っているマイを見ると、その目は既にミロカロスを捉えていた。
自分の弟子がピンチのときでさえポケモンの事を考えてんのかよ……
「師範!!!」
カガリが割れんばかりの大声でマイを呼んだ
その声に反応したのか、草原で遊ばせていたオレやマイのポケモン達が、なんだなんだと顔をだした
「ッカガリ!!!キュウコン!ソーラービーム!!」
「フライゴン!!かみなりパンチ!!」
それぞれのポケモンに指示をすると、キュウコンを先導に技が繰り出されていく
天候はにほんばれ。最高の天気だ。
間髪を入れずに発射されるソーラビームは、本来時間を食う技だが、にほんばれの影響で光を溜め込まずに撃つことができる
「フュアアアアッッ!!!!」
「あっ!!逃げちゃう……」
見事に急所に当たったミロカロスは、カガリをパッと離した
そして、ゆっくりと水面下へ下がっていった
マイが残念そうにミロカロスを見送る
「ゲホッ、ゴホッ!!!」
地面に打ち付けられたカガリは激しく咳をした
カガリの手持ちのポケモン達が心配そうに駆け寄る
オレたちもカガリに駆け寄り背中を摩ったり怪我はないかと尋ねる
「グギュルル…」
「ギャウウ……??」
ファイアローやリザードがスリスリとカガリに頬擦りをした
とりあえず一段落か……??
そう思った時だった。
再び湖が波打ち、大きな飛沫を上げた