第7章 再来
「この間は無礼な態度をとってしまい申し訳ありませんでした。」
オレとマイの前で少年は深々と頭を下げた
「……まさかそれだけを言いに来た訳じゃないわよね?謝る事なんて誰でも出来るのよ?」
さすが"氷上の女王様"。と言うべきか。
マイの瞳は昏く陰っていた
いつもの明るいマイはそこにはいなくて、オレの目の前にいるマイは、敵意を剥き出しにして相手に己の牙を向けるジムリーダーとしての本質を現した姿だった。
「それで、マイさん………僕を弟子にしてくださ……」
「無理よ」
薄い唇から出た冷酷な言葉は一切の迷いが無かった
「でも僕、」
「はい、話は終了。早く帰りなさい」
あまりに淡々とした言い様にオレも慌てて制止をかける
「お、おいマイ!ちょっとくらい話を聞いてやろうぜ?な?」
「……キバナがそういうなら……」
マイの顔がぐにぃ、と大幅に歪んだが、やがて深い溜息をついてオレの隣の席に座った