第6章 ホラーナイト
「トップジムリーダーともあろう人がダイマックスに頼るなんて……」
オレの目をじっと見るマイ
正直、めっちゃ可愛い
「それに……今年のジムチャレンジはメジャークラス。私達が出場するんだよ?」
マイがグイッと身を乗り出してオレに迫る
いや、可愛いすぎか
髪の間から僅かに見える耳を触ると、ぴくっと反応する
「ちょっと、聞いてるのっ!?」
マイがなんか言ってるけど知らねえ
オレは構わず耳朶を撫でた
「き、ばな!!、やめ、」
その時、
バチッ!!
オレの指に電流が走った
思わず反発的に手を離す
「痛ったあいっ!!もー、静電気!!!」
マイも痛そうに耳を摩っている
「静電気かよ……」
うっかりマイのピアスに触ってしまったようだ。
あーあ、クソ、もっとマイに触りたかったのによ。
「コン」
オレたちを遠くから見ていたキュウコンが鼻で笑うように鳴いた
「んー、痛かったー。コーヒー作ってくる。キバナは?」
「オレカフェオレ」
「何それ、駄洒落のつもり?」
バカみたいっ。
マイは可愛らしく笑いながらキッチンへ向かっていった
「おい。キュウコン」
オレの呼び掛けに尻尾を少しだけ上げて反応する。
ナマイキなやつだなッ!!
「お前、喋れんのか?」