第5章 雪のような白肌に
……***
「お疲れ様です。」
「あ……うん……」
結果は相手の惨敗
キュウコンは半分のダメージも受けていない
「さ、最後に聞いてもいいかな……?」
「ええ、勿論。どうぞ?」
萎れた表情の男性は、私をしばらく見詰めた後口を開いた
「そのキュウコンのレベルは一体……」
「レベル?…Lv100よ。物心ついたときから一緒にいるんだもの当然よね」
ジムチャレンジをするだけで最低でも50まではレベルを上げる事は必須だ
その後は、戦い方の研究をしたり、バトルリーグに挑戦したり、図鑑を埋めることに励めば、いつの間にかレベルは上がる
簡単でしょう?
私が彼にそう問いかけると、彼はアズマオウのように口をパクパクとさせてしばらく固まっていた
ふと、スマホの画面を見て時間を確認する
「時間は丁度いいわね。それじゃあ、さよなら。」
ひらひらと手を振って歩き出すと、力無い手で振り返してくれた
どうやら、悪い人ではなかったみたい。
でもごめんね。私はやっぱりキバナにしか恋することはできないよ。