第5章 雪のような白肌に
「こちら14時からのチケットになります」
「ありがとうございます」
受付にてチケットを買う
いつもは後ろの方かチケット代のかからない立ち見席なのだが、今日はなんとなく最前列のチケットを買ってしまった
リーグ最終戦は1時間後
ダンデ対キバナの戦いだ
今日こそはダンデに勝てるかな?
キバナならきっと勝てるよね
でも、同じ時期にジムチャレンジをしたダンデも応援したい
仕方ない。こうなったらどっちも応援しよう
……***
ロビーの1人掛けソファーに座りスマホでタイムライン警備をしていると向かいのソファーに誰かが座った
「ね、オネーサン。1人でバトル観戦?僕と見ない?」
うわあ、ベタな台詞だなあ。
こんな事言う人ホントに居るんだ……
ナンパされてる子、可哀想だなあ。エスカレートしてきたら止めよう。
「ねー。ねー、無視なの?悲しいなあ」
「え、あ。私ですか?」
「そうだよ!君!!笑った顔も可愛いなぁ」
今までの言葉が私にかけられていると分かると、何となく可笑しくて笑ってしまった
何言ってんだコイツ
周りを見ろよ。
ダンデとキバナ目当てでとびっきりオシャレしてる可愛い女の子がわんさかいるじゃないか
「ごめんなさい、1人で見たいんです」
「釣れない事言わないでよ〜、一緒にみ…」
「それじゃあ、バトルで決めましょうか」