第16章 シーソーコンビ
「マイ、祝賀会以来キバナに会ってないんだって?」
「なっ、なんで知ってるの!!」
それは丁度、私がドリンクを口に含んでいる時だった。
危うく吹き出しそうになった飲み物をごくんと飲み込んでから口を開けば、ルリナちゃんは得意気にふふんと鼻を鳴らした。
「そりゃあ、普段の様子見てれば分かるわよ。最近バトルの調子も良くなさそうだし。」
そう……ルリナちゃんの言う通り、私たちはあれ以来会っていない。
けれど、キバナは何度かここを訪れているようで、私が丁度寝オチしている時や不在の時ばかりを狙って来ているようだった。
「……潮時、かなあ」
私と会わないように来るって、"そういうコト"でしょ?
「…そうかしら?」
そう言ってルリナちゃんが私に見せたのは、スマホの画面。
そこには、"ガラルのドラゴン!!エキシビションにてブリザードへ挑む!!"……そう書いてあった。
「日付は……明後日!?…そっか、明後日のエキシビションキバナなんだ……」
ダンデが降りてから初めてのキバナとのバトル。
き、緊張……する……。
「ふふ、頑張ってね?」
「うん……」