第12章 波乱のジムチャレンジ
「よお、何の話?」
聞き慣れた声と共に、控え室のドアが開く
彼の後ろにはカブさんもいて、一気に控え室が賑やかになった
「あら、噂をすれば…カブさんもご一緒?」
「うん。偶然会ってね…ああ、マイ、お疲れ様」
「あ、はい!ありがとうございます〜」
2人は私たちの後ろのベンチに座って話し始めた
「それにしても、マイとネズの試合は見ていて感心したよ。ボクにはわからない言葉ばかりでね」
言葉……?ああ、カプリチオとかロンドの事かな
「私も。聞いていて音楽の用語とは察したけど、全然。」
「感心だなんてそんな……、学校で教わってたのを少し覚えてただけですよ」
ポケモンスクール…懐かしいなあ
私はそこでの青春を勉強とジムリーダーで大分無駄にしたけどね。
「首席のエリートが何言ってんだよ」
「ちょっとキバナ」
余計なコト言わないでよ。とキバナに口止めする
けど、それは既に遅くて、2人はその話に案の定食い付いた
「首席!?」
「本当かい!?」
「ええ、まあ……」
別に頭がいい訳では無い。
首席になれば学費がタダになると聞いたからなっただけ
それに、こんな事人前で話したら、嫌な人だと思われるでしょ?
「エレメンタリースクールにポケモンスクール。カレッジまでどこ行ってもず〜っと学力トップ。おかげでオレさま万年2番だったんだぜ?」
そうだ、コイツだ。本当に頭が良いのは。
テスト前なのに遊び呆けてた癖に何故か成績が良い
オマケにいつも女の子に騒がれ、告白され……