• テキストサイズ

*キミと出会えた奇跡*【戦国BASARA】

第7章 上田城での騒動




「…で?今度は何があったんだ?」

「え…?」

「此処へ来た時、難しい顔をしていただろ」

「……、」

自分はそんなに分かりやすいのだろうか?
不意を突かれて言葉を詰まらせていると、「何があったのか話してみろ」と小十郎に促された。
一瞬話すのを躊躇ったが、彼なら良いアドバイスをくれるかもしれないと思い直す。


「実は…」





「…成る程な。それで真田に求婚されたって訳か」

「はい……どこまで本気か分からないんですけど…」

「猿飛はともかく…真田の馬鹿は本気だろうな」

「ぅ……。説得するにはどうすればいいと思います…?」

「下手な小細工はしねぇで、真摯に向き合えばあの馬鹿も解ってくれるだろ」

「やっぱりそうですよね…」

「それでも無茶を言うようなら俺がぶん殴ってやる」

「えぇっ!暴力はダメですよ!」

「…フッ、冗談だ」

「……、」





(…うぅ…幸村さんの視線が痛い)

昨日と同じく、広間で酒を飲み交わしている元親たち。
そこにいる幸村が、少し離れた場所にいる雪乃に熱い視線を送っている。


「…おい真田。テメェさっきからなに雪乃に色目使ってんだよ」

「べ、別に某はそのような…!」

「アァン?うちの雪乃を誑そうってのか?」

政宗だけでなく元親にまで凄まれる幸村。
そんな彼らを雪乃はハラハラしながら見ていたが…


「そ、某はッ…!責任を取る為、雪乃殿を妻に迎え入れると決めたで御座る!」

(ゆ、幸村さんんん!?)

嫌な予感はしていたが、彼による突然の爆弾発言。
当然政宗と元親は鬼のような形相になる。


「真田…酔うにはまだ早ぇんじゃねぇか?」

「テメェ…冗談でも言ってイイ事と悪ぃ事があるだろ」

「じょ、冗談などでは御座らん!」

「つーか責任て何だよ?雪乃に何しやがった」

「そ、それは…!」

「幸村さん!!」

彼の言葉を遮り、雪乃はその腕を引っ張った。


「ちょっとお話があるので外に行きましょう!」

「雪乃殿!?」

戸惑う幸村をよそに、彼を広間の外へ連れ出す。
そして廊下の突き当たりまで行くと、すぐ近くにあった部屋へ彼と共に入った。



.
/ 108ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp