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*キミと出会えた奇跡*【戦国BASARA】

第7章 上田城での騒動




「…お前は俺が信用出来ないのか」

「…え……?」

「俺だけではない。お前に協力すると言った西海の鬼や独眼竜の事も」

「……、」

少し怒っているような物言いの小太郎。
彼らを信用していないなんて、勿論雪乃はそんなつもりで言った訳ではない。
ただ漠然と不安になっただけだ。


「言った筈だ…お前に力を貸すと」

「…ふうま、さん……」

「お前は余計な事を考えず俺を信じていればいい」

「…!」

軽く触れるだけのキスをされた瞬間、雪乃の酔いは一気に醒めた。
それと同時に昨夜の事を思い出してしまう。

(…そう言えば昨日……)

彼に深い口付けをされた。
結局彼の真意は解らないままだったが、それを問う勇気も無い。

そんな事を考えていると…
ピカッと外が光った直後、また落雷の音が聞こえた。


「きゃっ…!」

突然の爆音に驚いた雪乃は思わず小太郎にしがみつく。
さっき自分を起こした音の正体は雷だったのかと今更ながらに気が付いた。


「…随分と積極的じゃないか」

「…!」

そう言われ慌てて体を離そうとすると、反対にぎゅっと抱き締められてしまう。


「雷が怖いのか?…まるで子供だな」

「ち、違います!急に大きな音がしたから驚いただけです!」

「…ほぉ」

「もうお酒だって飲めますし、子供じゃありませんから!」

「…そうか」

そう鼻で笑い、小太郎は雪乃の体を布団の上に押し倒した。


「な、なにを…!」

「…お前はオンナの顔も出来るんだったな」

「…!」

妖しく笑った小太郎が雪乃の唇を指でなぞる。
またキスでもされるのではないかと焦った彼女は、ふいっと顔を横に逸らした。


「…それで抵抗しているつもりか?」

「ゃっ…」

耳元で囁かれた後、今度はその場所を舌でなぞられる。
初めての感触にぞくりと背中が粟立った。


「…嵐が去るまで愛でてやる。そうすれば怖くないだろう?」

「……、」



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