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*キミと出会えた奇跡*【戦国BASARA】

第1章 無口な忍と海賊の親分




「よく見りゃ変わったカッコしてやがるし、こりゃあ高く売れるかもなァ?」

「っ…」

下品な笑みを浮かべた男がこちらへ詰め寄ってくる。
恐怖を覚えた雪乃はくるりと踵を返し、今来た道を再び全力疾走した。


「おい、待ちやがれ!」

男たちがすぐに後を追ってくる。

(何なの一体…!)

何故自分はこんな目に遭っているのか。
気付けば見知らぬ土地にいて、妙な男たちに追い掛けられている。

(そ、そうだ!これはきっと夢!悪い夢だよ!)

走りながらとうとう現実逃避を始めた雪乃。
これが夢でないなら、何だというのか。

けれどその希望も一瞬で打ち砕かれる。


「きゃっ…!」

元々道とは呼べない荒れ地を走っていた彼女は、何かに足を取られ転んでしまった。
擦りむいた腕や膝が痛い…

(…夢…じゃない……)


「手間掛けさせやがって」

「…!」

すぐ後ろで男の声が聞こえる。
と同時に、思いきり後ろから腕を掴まれた。


「は、放して下さい…!」

「そう怯えんなよ。大人しくしてりゃあ悪いようにはしねぇって」

「そうそう、俺たちゃこう見えても優しい山賊だからなァ?」

「まっ、ちょっとばかしイイ思いはさせてもらうけどよ」

「ひっ…!」

男の手が雪乃の衣服を脱がせに掛かってくる。
抵抗してみせるものの、相手は自分より遥かに体の大きい2人組。
1人の男に両腕を押さえ付けられ、あっという間に身動きが取れなくなる。


「や、やめて…」

「いいねぇその顔…。他人に売る前に、飽きるまで俺たちの玩具として可愛がってやってもいいぜ?」

「グダグダ言ってねぇで、早いとこヤっちまえよ。俺もう我慢できねぇって」

「わーったよ、うるせぇな」

「…!」

男が乱暴に衣服を破いてくる。
ついに名前の目から涙が零れ落ちた。


(…誰か…っ…!)



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