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*キミと出会えた奇跡*【戦国BASARA】

第3章 再会と約束






(…夢じゃない…よね)


寝不足2日目の朝。
雪乃は昨夜の事を思い出し、布団の中で顔を赤く染めた。
元親に触れられた唇がまだ熱いような気さえする。
彼は消毒だなんて言っていたけれど…

(元親さんとどんな顔して会えばいいんだろ…)

昨夜はあの後、逃げるように彼の部屋を出て行ってしまった……彼に会うのは非常に気まずい。
けれどこのまま布団の中にいる訳にもいかず、着替えを済ませた雪乃は朝食の支度をする為部屋を出た。



(…水汲みに行かなきゃ)

桶を持って屋敷の外にある井戸へ向かう。
けれどそこには先客がいた。


「…!」

そこにいたのは、今一番避けたいと思っていた人物…

(元親さん…)

彼は上半身裸で、頭から水を被っていた。
普段から半裸に近い格好でいる為、流石の雪乃もその体には見慣れているつもりだったが、昨夜の事もあり思わず頬が赤くなる。
けれど何故か彼から目が離せなかった。

(…綺麗……)

朝日に照らされた銀髪はキラキラと輝いている。
水で濡れた逞しいその体の線もすごく綺麗で…


「……雪乃?」

「…!」

思わず見とれていると、その視線に気付いた元親が雪乃の方を向いた。
すぐにその場から逃げ出してしまいたかったが、思うように足が動かない。


「水汲みに来たのか?その桶貸してみろ」

「……、」

そう言う元親の様子はいつもと変わらない。
変に意識しているのは自分だけなのだろうか…

(それはそうだよね…)

元親は自分と違って大人の男だ。
キスぐらいどうこう思う年齢ではないだろう。


「…どうした?」

明らかに落ち込んでいる雪乃の顔を覗き込む元親。
「なんでもありません」と返せば、腕を引かれ抱き寄せられた。


「も、元親さん!?」

「…昨夜の事怒ってんのか?」

「っ……べ、別に怒ってる訳じゃ……」

「悪かったな…いきなりあんな事して」

「……、」

「けど…ふざけてしたつもりは無ぇから…」

それだけ告げると、彼は雪乃の体を放し屋敷の中へ戻っていった。

(どういう…意味……?)



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