第9章 優雅なお茶会(誰が出るかはお楽しみ)
「ほんと。どんくさいよね。きみ。初めて見た時からずっと。」
「の、ノートン……くん……?」
床に仰向けに向けられ、上にノートンが乗っている。
手には小さな数本の瓶。
私を上から冷たい目で見つめるノートンくん。
「これ。なんだと思う?」
手に持っている小瓶をゆらゆら動かしてみせる。
「ど、……毒……!?」
「んー、毒よりも苦しいものかもね。」
「ひっ!?泣」
わ、私……殺されるのか……
また死ぬのか……
ん、……?また?
「どうしたの。何泣いてるの?」
「あれっ、……い、いや、……なんでもないです……!」
「ふーん。俺の事が怖いのかな?大丈夫。ただの媚薬さ♡」
「わー、((白目))」
歯で瓶のコルクを抜くノートンくん。
あぁ、……それすらもかっこいい……
コルクを抜かれた媚薬の瓶は少しポンっと音を立てて、……媚薬の匂いなのか、お酒の匂いなのか分からなくなる。
「まずはちょっと飲んでみようか。」
「やだやだ!!怖い!ノートンくんやめてっ!!」
「素直にしたら悪くはしないけど。」
「っ、……あっ、リパさ、……ジャック……!!!」
「また他の男の名前を呼ぶの……?」
叫んで口を開けた時に口に媚薬も入れられた、……
「んんっ、……!!」
「ざんねんだけどね、あのちっちゃいリッパーは酔って寝てたからナワーブのポケットに入れといたよ。今頃気づくだろうね。」
「(なんて計画的犯行なんだ、……お酒が増えていたのもノートンくんが強いお酒を置いておいたせいでみんなあんなに酔ってしまったのだろうか。)」
「お酒も僕が用意したものを置いておいた。」
「んぅ、……!!」
「ほら、飲み込め」
いきなり入れられたので、半分くらいは飲んでしまった。
さすがに1本はきついだろうか。
また、……小瓶のサイズはあれだよ……リボビタンくらいの瓶だった。
苦しくて咳をする。
すると口を無理やり抑えられた。
「んぐっ……!!!ゴクン……」
「ん、いい子。ちゃんとごっくんできたね。」
そう言って私を起こして頭を撫でるノートンさん。
何が起きたか分からず頭がボーっとして……
ノートンくんの肩に顎を乗せて、抱きついたまま動けない。
「ほら、片付けしよう。」
「は、はいっ、……」