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《identity》R18

第6章 不思議の扉(写真家)


「ん、……ここは……」

気づくと、すごく手入れのされたバラのお庭だった。
周りを見ると、綺麗なお城がある。
ここは一体……

「ん、…… ……」

「あれ、リッパーさん……?元の姿に……」

「た、たしかなにかに引かれて、…… を外に連れ出したら……」

「ど、どこここ、……イライくん……イソップくん!?」

大声で2人の名前を呼ぶ。

「ねえ、君。」

「えっ?」

振り返ると、パシャっとカメラを撮る音がした。
古いカメラだ。布を被せて、中に頭を入れて撮るやつだ。
話しかけてきた彼は布のせいで顔が見えない。
貴族のような金色で装飾された青のふくを着ている。

「ごめんね。いきなり撮ったりして。とても綺麗な白い服に後ろ姿だったからさ。」

顔を見せた彼に私はびっくりした。
ジョ……、ジョゼフ……!?

うっわぁぁぁイケメン……

「あれ、ジョゼフじゃないですか。」

「あれ、ジャックじゃないか。こんな所に珍しい。この子は誰だい?とても綺麗な子じゃないか。」

「この子はです。それが、……この子両方の役割者なんですよ。特別天使です。先程、私とこの子にしか見えない扉を開けたらここにいました。」

「ほぅ、……両方の役割者なんてすごく珍しいではないか。」

近寄ってきて顎をクイッと上に持ち上げた。

「んっ、……」

やばいやばい。ジョゼフさんまじで近くで見たらイケメソなんだけど……

「うーん。サバイバーに染められているね。可哀想に。」

そう言って上に持ち上げられ、お姫様抱っこされる。
リッパーさんが怒りながら、

「こら!ジョゼフ、その子をからかわないでください!」

「たしか、名前はって言ってましたね。ジョゼフ……写真家です。どうぞお見知りおきを……」

私を降ろし、ひざまずき、挨拶をするジョゼフ……なんて高貴なんだぁ!!

「挨拶がてら、私とお茶でも致しませんか?お嬢さん……どうぞこちらへ。ジャックもどうぞこちらへ。」

「ついでみたいな言い方辞めてください!この子は私を選んでくれた唯一のサバイバーですよ。」

「ほぅ、……じゃあジャックはその子と……」

「い、いいからいくぞ!////」

「……////」
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