妖精の夢~Another Story~【気象系BL】
第7章 Miracle of the Red Fairy
「翔君……。
起きて……
翔君……」
翔は久しぶりに聞く懐かしい声に
ゆっくり瞳を開くと…
そこには、ずっと逢いたくて…
逢いたくて仕方がなかった大人の智が立っていた…
「…なんで?」
智は翔の耳に触る。
「えっ?」
そこには、あるはずのピアスがなく…
自分の羽根が赤く染まっていたのに気づいた。
「翔君の力が僕を呼び出したんだ…
年に一度の誕生日の奇跡だよ。」
智は翔の頬に優しく触ると
とろけるようなキスをした。
年に一回だけなら……
翔君の願いを叶えてあげる……
それが今まで迷惑を掛けたせめてものお詫び……
僕からの誕生日プレゼントだよ。