第9章 What if you get scared I'll …
今、必死に、恐怖と戦っているのなら、俺は、君がその恐怖に打ち勝つまで、いつまでも待ち続ける。
ひとりじゃ無理だと言うのなら、俺がその手を握って、支える。
そして、アイツが君につけた傷のすべてを、俺が癒してあげるよ。
君が今まで知ることの出来なかった深い愛で、君を包み込んで、守るから———。
俺は、君の為なら、何だって出来る———嘘じゃないんだ。
「リヴァイが、恋人になったら…。」
「なったら?」
「私が落ち込んでるときは、どうするの?
壁外でも壁内にも、悲しいことがたくさんあって、私は立ち上がれなくなるときがある。
そしたら、笑ってない恋人がそばにいたらうんざりするって、面倒くさそうにため息を吐くの?」
「そばにいてやる。が、また笑って立ち上がれるようになるまで、
絶対に1人にはしない。それに、が落ち込んでるとき、
お前が、誰よりもそばにいて欲しいと思う人間が俺になりたい。」
「じゃあ…、もし、私を泣かせてしまったら?
その場凌ぎの優しさで、取り繕って、私を繋ぎ止めようとする?
そして、何度も同じ理由で、私を泣かせるの?」
「俺は、を泣かせない。絶対に。
それでも、お前が泣くことがあれば、俺を叱ってくれていい。言い訳なんかしない。
お前を泣かせたことが事実なら、それを反省して、何度だって謝る。
そして、もう二度と泣かさない。愛想を尽かしたお前に捨てられないよう努力することを忘れない。」
「私が、どうしようもなく甘えたくなって、真夜中に突然会いに行ったら?
優しく笑って、少し呆れながら、温かいベッドの中に私を招き入れてくれる?
それとも…、私に会えない夜には、他の誰かを抱きしめていて、リヴァイのベッドは冷たくなってるの…?」
「俺の部屋の鍵は、お前に渡しておくからいつだって来てくれていい。
仕事で相手が出来ないときもあるかもしれないから、今のうちに謝っておく。
だが、それ以外の俺の時間も、俺の腕の中も、全部お前のものだ。好きに使えばいい。」
「なら私が…、私が…、」
君は、そこまで言って、言葉を切った。