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【進撃の巨人】Short Story

第7章 相変わらずな君と僕【リヴァイ】


あぁ、本当にー。
どうしてもっと格好良く引き留められないんだろう。
本当は、の前で一番、格好いい男でいたいはずなのに。
の前で、俺は一番情けない男になってしまう。
でも、これが本当の俺なのだ。
友人や仕事仲間に見せているのは、俺の一面にしか過ぎなくて、本当は格好悪い男だ。
でも、だってそうだった。
出逢った頃のは、可愛くて、素直で、いつも笑っていて、化粧やお洒落が大好きな、みんなが知っているだった。
それがいつからか、はすっぴんで口を大きく開けて笑うようになった。
嫌なことがあると、とことん不機嫌になって、我儘を言いだすときかなくて、適当だし、何をしても続かないし、それなのにあれもこれも欲しがって、結局、あれもこれも失くしてしまう。
困った女だった。
文句を言えば、頭の回転の速いから倍返しされるし、嫌気がさすことなんて腐るほどあった。
でも、その度に愛おしさが増した。
俺だけに、無理もしないで本当の姿を見せてくれているのだと思えば思うほど、可愛くて仕方がなかった。
あぁ、どうして俺は、忘れてしまっていたのだろう。
大好きだった。
大好きで仕方がなかったのだ。
大和撫子とは程遠くて、俺が友人達に言っていたような完璧な女じゃなかったかもしれないけれど、どこにでもいるような普通の恋人だったが、何よりも大切だった。
どうして忘れていたのか。
こんなにも、大好きなのにー。

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