第7章 相変わらずな君と僕【リヴァイ】
流石にいつまでもこのままじゃいけないー。
そう思った俺は、今日が土曜で仕事も休みだったのを利用して、がこの家に残して行ったものを片付けてしまうことに決めた。
流石に勝手に捨てることもできないし、全部集めたらに連絡して、取りに来るか、俺が送るかするからどうすればいいか聞けばいい。
決して、に連絡を取るきっかけが欲しかったわけじゃ、ない。
あれがないこれがないとよくものを失くすところがあったから、見えていないところにもたくさんあるのだろうと予測は出来た。
だから、段ボールがあればよかったのだろうが、仕方なく俺の家にあるもので一番大きな黒いトートバッグを、クローゼットの奥から引っ張り出してきた。
まずは寝室の中から始めれば、案の定、いろんな場所からが探していた文庫本や探しもしていなかったガラクタにしか見えない雑貨が出て来た。
その他にも、本棚には俺のと一緒に並んで、が好きだった漫画や、結局クリアしないまま飽きてしまったゲームソフトもある。
そのすべてをあまり見もせずに、黒いトートバッグにサッと放り込んだ。
(これは…、アイツも欲しくねぇだろ。)
黒猫のぬいぐるみを一度手に取った後、また白猫のぬいぐるみの隣に戻してやった。
これは、初めてのデートで、俺に似ているから欲しいと言ってが買ったものだ。
別れたあの日、当然のように、に置いて行かれてしまったコイツを初めて自分にそっくりだと思った。
寝室は隅々まで見終わって、リビングでもが置いて行ったものを探した。
もともと物を置いていないリビングは、寝室よりも時間はかからなかった。