第3章 It's been a while【リヴァイ】
私を見つめる優しい瞳も、温かい声も、私の気持ちでさえも、何もかもがリヴァイと違う。
リヴァイは微笑むどころか、いつもほとんど無表情で何を考えているか分からなかった。
でも、身体を重ねているときだけは、とても情熱的で野性的で、熱い瞳で私を見つめてくれていたな。
今は違う誰かを、あの熱い瞳で見つめて、優しい手で撫でて、激しく抱いているのだろうかー。
私にしたように、他の誰かをー。
いつの間にか、私はお酒を何杯も飲んでいて、彼に大丈夫かと心配されていた。
あぁ、どうしようー。
もうずっと、リヴァイのことを想って苦しくなることなんてなかったのにー。
たった今までは、私は彼を愛している幸せな恋人でいられたはずだった。
それなのに、どうしてー。
バーの暗闇とお酒の香り、酔っぱらってボーッとする視界が、彼の輪郭をリヴァイに変える。
お酒が私の口を滑らせる前に、私はこの店を出が方がいいに違いない。
それでも、私はもう少し、このバーで彼を見つめていたい。
あぁ、どうしようー。
【しばらく経つのに、私はまだあなたを忘れられないの】
これからも、デートはこのバーがいいって言おうかなー。
—fin—