第8章 scene2:ハートのバスタブ
鼻先に泡をちょこんと乗っけたまま、顔を見合わせてクスッと笑い合って、どちらからともなく唇を重ねる。
イチゴミルクの香りがする泡に包まれてるせいか、きすがほんのり甘く感じる。
僕はNINOの胸にそっと手を宛てると、指の先にプルンと触れた小さな実を指の先で摘んだ。
「えっ…、あ、いやっ…」
NINOの身体がビクンと跳ね、泡が揺れる。
「ふふ、“お姉ちゃん”の声、とっても可愛い♡ HIME、もっと聞きたいな?」
言いながら、更に強弱をつけて小さな実をコネコネすると、NINOが赤い唇をキュッと噛んで、黒髪サラサラロングヘアを揺らした。
感じてるのね?
そうなのね?
「“お姉ちゃん”、気持ちい…?」
僕が聞くと、NINOは赤くなった頬を隠すことなく、ゴクリと頷く。
ふふ、嬉しいな♡
…って喜んだのはそこまで。
泡の中でこっそり伸びて来たNINOの手が、僕のおっぱいをキュッと揉んだ。
油断していた僕は当然、
「あん…っ…、やんっ…」
NINO以上に大きく跳ね上がり、咄嗟にNINOの胸から手を離してしまった。
「くく、仕返しよ」
「えっ…?」
「そうねぇ…、仕返しと言うよりかは、私に悪戯しようとした罰…かしらね(笑)」
そんなぁ…
NINOだって、さっきはあんなに気持ち良さそうにしてたのに…、“罰”だなんて酷いや…
でも…
ちょっと気持ち良いかも♡
だってね、僕の“可愛い子”、ちょっと元気になりかけてるの♪
あ、でもこれ内緒よ?
誰にも言わないでね?
HIME、恥ずかしくなっちゃうから。
…って、きっとNINOにはお見通しよね?
それから、国分監督やカメラマンさんにも…ね?