第34章 scene6:HIMEは君の中にずーっといるよ♡
同じ写真をお互いのスマホの待ち受けにして、二人でクスクス笑っていると、翔くんのスマホがピコンと鳴って…
「お袋がさっさと風呂入れってさ…」
「え、僕は良いよ…」
夜中にも入ったし、多分…
夜あんなにぐちゃぐちゃになったのに、朝起きた時には身体と綺麗な状態だったから、僕が眠ってるうちに翔くんが入れてくれたんだと思う、多分…
それに、お家にお邪魔したのは初めてじゃないにしても、ご挨拶に来ただけなのに、お泊まりする上にお風呂まで…、なんて…ねぇ?
「うん、やっぱり僕は良いから、翔くん入って来なよ」
「そう? あ、じゃあさ、一緒に…」
「入りません!」
そりゃさ、一緒に入りたいけどさ、そんなことしたらそれこそおかしな子だって思われちゃうじゃん!
「僕待ってるから、早く入って来なよ」
「分かった…」
僕にフラれたからか、翔くんが元々落ちた肩を更に落とす。
「あ、着替えだけお願いしても良い?」
「うん、分かった」
心做しかションボリして見える翔くんの背中が、何だか可愛い♡
「下着は…、新しいのが良い?」
「ううん、大丈夫」
ちゃんと洗ってさえあれば、僕はあんまり気にしない。
もっとも、翔くんのなら、仮に洗ってなくても…♡
「じゃあ…、これ着替えね?」
僕の手に、やたらとツルンとした生地のパジャマが手渡される。
ってゆーか、翔くんこんなの着て寝るんだね?
ふふ、私服は…まあ微妙だけど、パジャマはオシャレじゃん(笑)
「ありがと。ね、早く戻って来てね?」
じゃないと僕寝ちゃうよ?
今だって、相当頑張ってるんだから…
「分かった。速攻で入って来るから、起きて待っててね?」
「うん」
「絶対だよ?」
「うん、絶対ね(笑)」
何度か念押ししてから、翔くんがお部屋から出て行く。
ふふ、翔くんてば…(笑)
「ふぁ〜ぁ…」
あれ…?
翔くんがいなくなった途端に…、なんだか…眠たく…なって来ちゃった…みたい…
だよ…?