第7章 scene2:ピンクのお部屋
チュッ、チュッとキスを繰り返しながら、僕の頬を包んだNINOの手が首筋へと滑って行く。
肩にかかった金髪クルクルツインテールをサラッと掻き上げ、項をスルッと撫でられると、その擽ったさに僕の肩が竦んでしまう。
「ここ、弱いの?」
僕の唇を親指の腹で撫でながら、NINOがクスリと笑って首を傾げるから、
「弱くはないけど…擽ったくて…」
僕は感じたままを口にする。
するとNINOは、
「ふーん、じゃあ…、ここは? どう?」
項から下へ下へとずらして行って、服の上から丁度肩甲骨の辺りを撫で、僕の脇へと手を滑らせた。
それには流石に僕も笑いを我慢出来ず…
「ふ、ふふふ…、擽ったいよ(笑)」
身を捩りながらNINOの手から逃れようとするけど、再び唇を塞がれてしまったらそれも叶わなくて…
「ん…、んふ…ふ…」
コチョコチョと僕の脇を擽るNINOの手に見悶えながらも、その隙を狙ったかのように僕の口の中に侵入して来るNINOの舌先を受け入れた。
僕の口の中で、僕とNINOの唾液が混じり合う。
その時、不意に僕の脳裏を昨日の夜食べたカレーが過るけど、今更手遅れだよね?
それに、ちゃんと歯磨きだってしたし…、きっと大丈夫♪
僕はNINOの舌に自分の舌先を絡めると、脇の擽ったさを堪えてNINOの背中に両腕を回した。
それにしても、どうしてNINOのキスはこんなに甘いんだろう…?
ほら、キスの味ってレモンの味って言うじゃない?
でもNINOのキスは、ほんのり苺の味がするの♡
だからかな…、自然と頭の芯がボーっとしてきちゃって…
そしてそれは同時に僕の身体も熱くするわけで…
「くく、まだキスしかしてないのに、HIMEちゃんたらとっても可愛いのね♡」
唇が離れたせいで支えを失くした僕は、NINOの胸に顔を埋めるようにしなだれかかった。