第32章 scene6:僕はHIME…
「いや〜、ウェディングドレス姿も可愛かったけど、下着姿はもっと可愛いね♡」
身体を隠すように抱えたバッグをヒョイと取り上げ、相葉さんが僕の前にしゃがむ。
ってゆーか、手!
どこ押さえてんよ…、もぉ…
指まで動かしちゃって…
あとでNINOに怒られても知らないんだからね?
…って、
「あの…、相葉さんには色々お世話になってるし、なんなら相談とかも乗って貰って、すげぇ感謝してるんだけど、その“娘”俺のなんで…」
その前に翔くんが黙ってなかったみたい(笑)
しかも、「俺の“娘”」とかさ、そんなこと言われちゃったらさ、僕のぺチャパイがドキドキしちゃうじゃん♡
「ったく、相変わらず見境がない奴だな…」
「くくく、もっと言ってやって? じゃないと分かんないみたいだからさ」
「ちょっともぉ、皆酷くない? 俺だって“一応”節度って言葉は知ってんだからね?」
ふふ、知ってるだけじゃ意味ない気がしないでもないけどね?(笑)
「智くん、俺達外で待ってるから、着替え済ませちゃいな?」
言いながら、翔くんが着ていたジャケットを脱いで、僕の肩にそっと掛けてくれる。
ふふ、翔くんたら優しいんだね?
「あ、それから、この後皆で飯でも行こうかって言ってるんだけど、どうする?」
「んと…、翔くんが行くなら僕も行くよ」
当然でしょ?
だって僕は翔くんの“お嫁さん”になったんだもん♪
「分かった」
僕の髪をそっと撫で手、翔くんが“よっこいしょ”と掛け声をかけて立ち上がる。
もぉ…、せっかく格好良いと思ってたのに、台無しだよ?
「あ、でもさ…」
え…?
相葉さんと松本さんが部屋を出て行ったのを横目て確認して、翔くんが僕の耳に口を寄せた。
「なるべく早く帰ろうね? 今日はその…初夜だしさ…」
え…?
ええ…っ?
しょ、しょ、初夜って…、え…?