第32章 scene6:僕はHIME…
その後、僕達はしっかりフラワーシャワーもして、それからブーケトスなんかもしちゃって、練習なのにここまでして良いのかってくらい、結婚式の雰囲気を味わった。
あ、因みにブーケの行方なんだけどね、僕が投げたブーケは、綺麗にNINOの手の中に落ちて、しっかり両手でキャッチしたNINOは、これまで見たことがないくらい、凄く嬉しそうなお顔をしてた。
もし逆の立場なら…、僕がブーケをキャッチする側だったら…、やっぱり同じように喜んだだろうし、きっとお顔だって笑っちゃうくらい、ニヤけたんだろうなって思う。
それくらい、NINOは幸せそうなお顔をしていた。
んで、一通り結婚式の練習が終わると、今度はブライダルフォトの撮影が始まったんだけど…
これがもう大変で(笑)
僕はこれでも一応“彗星の如く現れた男の娘アイドル”なんてのをやっていたから、写真を撮られることには、まあ…(HIME限定だけど)慣れてるってゆーか…
でも翔くんはそうじゃないから、カメラマンさんが指示するポーズ一つとるのも、凄くぎこちなくって(笑)
「右手を腰に回して」って言われてるのに、左手を回しちゃったりするもんだから、カメラマンさんも流石に溜息ばっかで…
挙句、
「ねぇ、どっちが右手だったっけ?」
なんて僕に聞いてくるから、僕までどっちがどっちか分からなくなっちゃって、お互いお顔を見合わせて吹き出しちゃったりしてさ(笑)
でもそのおかげもあってか、パソコンの画面上で見せて貰った写真は凄く自然な感じに写ってて、カメラマンさんはちょっぴり不満顔だったけど、僕達的にはどれもお気に入りの写真ばかりだった。
勿論、僕一人で撮った写真も何枚かはあって、どれも最高に可愛かったし、セクシーだったし、凄く良い写真ばっかだったんだけど、僕的にはやっぱり翔くんと二人で、チャペルの前で撮ったのが一番かな♪
翔くんは違ったみたいだけどね?(笑)