第31章 日常16:僕の彼氏を紹介します
二人がバスルームに向かったのを確認して、僕達は場所をリビングへと変えた。
ぐちゃぐちゃにしてしまったベッドが気にはなったけど、好き放題された仕返しってゆーか、罰ゲーム(?)として、二人に任せれば良いって和が言うから、僕もその計画に乗っかることにした。
「で、今日はどうするの?」
僕の髪をタオルで拭きながら、和が聞く。
「どうするって…、何が?」
「だから、今日泊まってくの? どうするの?」
「え、何にも考えてなかったけど…」
そもそも今日お邪魔したのは、”お付き合い始めました”のご報告と、お股の毛を剃って貰うためだったし、お泊まりとか…僕は全然考えてなかったもん。
「でも彼氏はしっかりお泊まりセットまで用意してたじゃない?」
ああ、そうだよね(笑)
「あのね、あれはいつものことってゆーか、最近はいつも持ち歩いてるの」
僕の実家に来た時に、急にお泊りすることになって、お着替えが無かったために、父ちゃんのために用意してあった白のブリーフと、いかにもなステテコを着せられたことが、相当ショックだったみたい(笑)
だからそれ以降は、何が起きても良いように、常にお着替えを持ち歩いてるんだって、翔くんが言ってた。
「ふーん、なるほどね…。じゃあさ、彼氏には悪いけど、先に帰って貰って、智だけ泊まっていったら?」
え、僕…だけ?
「で、でも相葉さんもいるのに、悪いじゃん…」
ただでさえお休みのところお邪魔しちゃってるわけだしさ、これ以上二人の時間を邪魔するのは、流石にちょっと申し訳ないよ…
「あ、それなら心配いらないよ」
へ?
どゆこと…?
「雅紀、仕事だから」
「え、お休みじゃなかったの?」
だって”お邪魔する”って連絡した時は、確かにお休みだって…
「うん、そうなんだけどね、あの後急遽代役の仕事が入ったの。だから今夜は私一人なの」
そうだったんだ…?
それなら…