第31章 日常16:僕の彼氏を紹介します

さっぱりして和のお部屋に戻ると、僕達がお風呂を上がるのを待っていたのか、翔くんと相葉さんがスッポンポンのまま床に胡座をかいていた。

ってゆーか、せめてパンツくらい履いとけば良いのに…

大事な息子くんが風邪ひくよ？

二人のプランとした息子くんを交互に見ながら、僕がクスクスと肩を揺らしていると、翔くんが僕の濡れた髪を撫でて、額にチュッとキスをした。

｢ごめんね、また無理させて…。俺さ、どうも智くんを目の前にすると、頭では“ダメだ”って分かってるのに、身体が全く言うこと聞かなくなっちゃって…｣

ふふ、そうみたいだね？(笑)

でもさ、

｢僕も同じだよ？ 僕も翔くんに見つめられると、欲しくなっちゃうから…｣

僕も翔くんを前にしたら、自分を止められなくなっちゃうもん。

｢だから謝らないで？｣

｢でも約束したし…｣

もぉ…、“約束は破るためにある”って豪語してたの、誰だっけ？(笑)

｢ね、お風呂行っておいでよ。さっぱりするよ？｣

見れば翔くんの身体も、あちこち白くなってて、相当汚れてる。

｢うん、そうするよ｣

もう一度僕の額にキスをして、しだかり持参したお着替えセットを手に、和のお部屋を出て行った。

そしてその後を追うように、相葉さんもバスルームに向かう…けど、

｢ちょっと待って？｣

僕はスキップ気味の相葉さんを呼び止めた。

｢ん？ 智、どうしたの？｣

｢あのね、翔くんに変なコトしないでね？｣

僕が言うと、隣で和がブッと吹き出した。

｢翔くんは“僕の彼氏”なんだからね？ 変なことしたら、僕…｣

相葉さんのこと嫌いになっちゃうよ？

｢わ、分かった、しない…絶対しないから、信じて？｣

｢本当…に？｣

｢ほ、本当だよ｣

うーん…、なんだか信用出来ないけど、ここは信じるしかないよね？

それに和もいることだし、何かあれば和が相葉さんを怒ってくれるもんね？

ま、その前に翔くんが相手にはしないだろうけどね(笑)