• テキストサイズ

H・I・M・E ーactressー【気象系BL】

第31章 日常16:僕の彼氏を紹介します


時折バランスを崩しながら、それでも何とか落っことされることなくバスルームへと辿り着いた僕は、和に抱っこされたまま湯船に浸かった。

「ごめんね、ちょっと触るね?」

一言断りを入れてから、和が僕の後ろに指を触れる。

流石にピンクボトルの効果は切れてるけど、やっぱり触れることに身体が反応してしまう。

おかげで、朦朧としていた僕の意識も、徐々に通常モードへと戻り始め…

「なんか…、ごめんね? こんなことになっちゃって…」

僕の中から翔くんの吐き出したミルクを掻き出しながら、和が肩越しに申し訳なさそうに言うから、僕は”気にしないで”って言葉で伝える代わりに、首を横に振って応えた。

「でもさ、元々は私が智をほったらかして買い物なんかに行ったから…じゃん?」

確かにそれはそうかも…

和が僕を一人ぼっちにしなければ、僕がお股丸出し状態で翔くんとバッタリすることも、相葉さんに覗かれることもなかったわけだし…

でもさ、そんなことで和を恨んだりしないもん。

あ、でもどうしよう…

「ねぇ、お股の毛…、剃り剃り出来なかった…ね?」

僕が言うと、和は僕の中から指を引き抜いてから、”ちょっと待ってて”と言って僕から離れた。

そして脱衣所に出て、洗面所の所でガサゴソを始めたかと思うと、真新しいカミソリと、シェービングフォームを手に戻ってきて、僕をバスタブの縁に座らせた。

え、まさかここで…?

「本当はさ、ちゃんとベッドの上で剃った方が綺麗に剃れるんだけど、ほら…盛りのついた狼が二頭いるじゃない?」

え、それってもしかして相葉さんと翔くんのこと?

ふふ、確かに間違いはないけど、翔くんはどっちかってゆーと、リスっぽく僕には見えるんだけど…

だって僕の息子くんをハムハムしてる時の翔くん、リスがお口の中にいーっぱい餌を溜め込んでる時みたいじゃない?(笑)
/ 753ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp