第31章 日常16:僕の彼氏を紹介します
最近になって気付いた事なんだけど、熱のこもったうっとりとした目で翔くんに見下ろされると、胸が急にドキドキし始めて、キューッと苦しくなる。
最初は、僕の心臓さんがとうとうおかしくなってしまって、いよいよ病院通いかとも思ったけど、どあいやら違ったみたい。
これが「恋の病」ってやつなんだって、今ならハッキリ分かる。
だって、翔くん以外には、こんな風になることないんだもん。
「ふふ、翔くん好き♡」
ふにゃっと笑って僕が言うと、翔くんもデレッと笑って、「俺もだよ」って言ってくれるけど、それズルいよね?
僕だけなんてさ…、翔くんにもちゃんと言って欲しいのに、「好きだ」って…
でもきっと無理だよね?
だって翔くんて、凄くやんちゃなフリしてるけど、本当はとっても照れ屋さんなんだもん。
だから今は…、いつか言ってくれたら、それで良いの。
今はこうしてギューって抱きしめてくれるだけで、それだけで良いの。
ふふ、僕ってば太っ腹♪
「挿れるよ?」
僕の腰の下に枕を宛がって、浮かせた腰を翔くんが持ち上げる。
ってゆーか、初めての時もそうだったけど、翔くんていつもイキナリなんだね(笑)
僕的には、もうちょっとゆっくりじっくり…って思わないでもないんだけど…
もぉ…、堪え性がないんだから…
でも…、それだけ僕が翔くんにとって魅力的ってことなんだよね?
だったら仕方ないか(笑)
「うん、いいよ…来て?」
言いながら、翔くんが挿って来やすいように、僕は自分で両足を抱え込んだ。
その時、とこからともなくピンク色のボトルが飛んで来て…
それを上手くキャッチした翔くんが、ろくに確認もしないでボトルのキャップを開け、僕のお股に向かって傾けた。
ってゆーか、それってまさかとは思うけど、違う…よね?