第30章 日常15:こんなの初めて♡

ゆっくり…、徐々に腰を送る速度を上げて行く…のかと思ったら、全然違ってて…

｢え、え、あ、あ、あ、あ、あんんっ…｣

翔くんは最初っからフルスロットル全開で(笑)

加減出来ないかもとは言ってたから、僕もそれなりの覚悟はしてたけど、まさかここまでとは思わなくて…

｢ひっ…、や、やんっ…、激しっ…、ああんっ…｣

静かだったお部屋には、肌と肌のぶつかる音と、僕の中を翔くんの息子くんが出挿りする度に、結合部分から発せられる粘着質な音、それから翔くんの荒い息遣いが響いた。

勿論、息をする間もなく零れる僕の喘ぎも…

前のアパートみたく壁は薄くないけど、お隣さんに聞こえちゃうんじゃないかって、ちょっぴり心配になっちゃうけど、お口を塞ごうにも僕の手は翔くんの手の中だし、どうすることも出来ないんだから仕方ない。

それに、こんなに激しく腰を打ち付けられて、声を出すのを止めるなんて、無理な話だもんね？

うん、諦めよう。

だって今は。

｢あ、凄っ…、あ、はぁ…あん…｣

翔くんの与えてくれる快感に、感じるまま身を委ねていたい。

｢気持ち…いい…？｣

僕に覆い被さるようにして腰を振る翔くんが、まるでサウナでも入ったみたいな大粒の汗を顎の先から滴らせながら、ウットリと下目で僕を見下ろす。

｢うん…、とっても…｣

最初は…ちょっとビックリしちゃったけどね？(笑)

でも今は、繋がった部分から伝わって来る翔くんの熱で、身体は燃えるように熱いし、脳みそだって蕩けてしまいそうなくらいに、気持ち良くって…

｢ねぇ、僕が動いても良い…？｣

｢え…？｣

一瞬驚いたようなお顔をした翔くんだけど、すぐにその意味を察したのか、お互いの身体を繋げたまま、ベッドの上で身体を反転させた。

当然、今度は僕が翔くんの上に乗る格好になり…

｢ああぁ…っ…、んくっ…｣

翔くんの息子くんが、より奥深い場所に突き当たった。