第30章 日常15:こんなの初めて♡

翔くんの上に跨り、不意に離れてしまった手で髪を搔き上げた。

すると、今度は下から僕を見上げる格好になった翔くんが、

｢すげぇ、綺麗…｣ってさ、目を細めたりするから、僕の方がドキッとしてしまう。

だってさ、HIMEの姿の時は、可愛いとか綺麗だとかさ、いっぱい言われたけど、こんな素の状態で言われたことなんて、今までなかったんだもん。

しかも、“可愛い”はあっても“綺麗”なんてさ、初めて言われたかも♡

｢ね、動いて？｣

｢う、うん…｣

翔くんに言われて、僕は厚い胸に両手を着いて身体を支えると、僅かに浮かせた腰を、

｢ああ…っ、んんっ…｣

ストンと落とし、ゆっくり腰を前後に揺らし始めた。

｢あ、あ、あんっ…、気持ち…ぃ…、ああっ…｣

相手に全てを任せるのも、勿論気持ち良いんだけど、自分で動くことで、自分の“イイトコロ”に当たるよう、角度を変えられるから、より強い快感を得ようと思ったら、この体勢が一番♪

あ、勿論“僕は”だけどなね♡

僕は前後、そして左右にも、無心で腰を揺ら続けた。

しっかり元気になった僕の息子くんは、僕が腰を揺らす度に、まるでシンクロするかのように揺れ、翔くんや僕のお腹に当たっては、ペチペチと音を立てた。

｢ね、翔く…は？｣

｢え…？｣

｢しょ…くん…は、気持ち…い…？｣

息も絶え絶えに喘ぎながら、胸に着いた手で翔くんの頬を撫でる。

｢ああ…、すげぇ…気持ち良いよ…｣

｢ほんと…に？｣

｢本当に…｣

｢ふふ、嬉し…｣

どっちか片方が…なんてダメ…
やっぱり、お互いが気持ち良いって思えるセックスが、僕は一番好き。

｢あ、あん、イクっ…、ね…、触って…？｣

僕は翔くんの手を掴み、一心不乱に踊り狂う息子くんへと導いた。

すると、僕の息子くんを握った翔くんの手が乱暴に上下を始め…

｢や…、あん…、イクッ…、あ、あ、ああんっ…｣

僕は髪を振り乱しつつ、下半身に力を籠めた。