第29章 日常14:はじめの一歩
白いブリーフと聞いて、一瞬で目が覚めた僕は、ガバッと勢い良く起き上がり、翔くんが履いているステテコに手をかけた。
…ってゆーか、母ちゃんセンスは悪くないんだから、ももうちょっと考えてくれても良いのにね?
今って、オッシャレ〜なステテコいっぱい売ってたりするのに、昔ながらの白いステテコを翔くんに履かせるとかさ、ちょっと酷くない?
まあ…翔くんイケメンだし、似合ってるけどね?
「そんなにブリーフが見たいの?」
きっと僕の目がキラキラしてたんだろうね、膝立ちした翔くんが、お得意の困り顔で僕を見下ろした。
「だって白のブリーフだよ? なんかエッチくない?」
「そ、そう…?」
うん、そうだよ。
ま、実際白いブリーフに興味があるかって言ったらそうじゃないんだけどね?
厳密に言えば、“白いブリーフに包まれた息子くん”に興味があるわけだし。
「ふーん…、何か良く分かんないけど、今はダメ」
「えー、何で?」
バンツ見るだけだよ?
小窓から中を覗こうなんて、これっぽっちも思ってないんだよ?
なのにダメなの?
「約束したでしょ? “待つ”って」
「そうだけど…」
「それにさ、もし今ここでステテコ脱いで、パンツ一丁になったとしてさ、俺自信ないけど?」
自信…て、何の?
サイズの問題?
それとも別の問題があるってこと?
「さっきはさ、丁度タイミング良くだか悪くだか、お父さんが帰って来たから、途中で止めれたけどさ、今度智くんとそういう状況になったら、俺…もう止めらんないよ?」
あ…、そっちの問題ね?
確かに僕もそうかも。
もし今翔くんの白いブリーフ姿(←ここ重要!)見ちゃったら、その奥…ってゆーか、ブリーフに隠された部分が見たくなるだろうし、触れたくだってなるし、きっと欲しくなっちゃうもん。
そしたら僕だって我慢出来なくなる。
ほら、僕ってば、AVなんて出てたわりに、色々とコントロール出来ないからさ(笑)