第24章 scene5:ツルテカな僕
「はあ…」
僕は深くて大きなため息を一つ落とした。
その時、
「なーにしてんの? まだ足んない?」
いつの間に戻ったのか、和に真上から見下ろされて…
「ち、違うもん…。そんなんじゃないもん…」
僕は咄嗟にお股から手を引っこ抜いて、バスローブの前を重ね合わせた。
「くくく、あんだけ出したんだし、足りないってことはないよね?(笑)」
「う、うん…」
ってゆーか、あんだけ出して、まだ出る…とかだったら、僕の身体完全にどうかしてるよ?
「で、今日はどうする?」
どうする…って?
「泊まってく? それとも帰る?」
あ、そーゆーことね?
「んと…、今日は帰るよ…」
色々準備もしなくちゃだし、明日はバイトも入ってるし…
それにさ、ここにいたらまた…なんてことにもなりかねないじゃん?
それは流石にちょっと…ね?
「Ok、じゃあ後で雅紀に送らせるね?」
え、相葉さんに?
「い、いいよ、僕、一人で帰れるから…」
相葉さんだって、お仕事終わって帰ってきたらあんな状況で、(相葉さん自身はノリノリだったけどね?)きっと疲れてるだろうし…
これ以上は流石に申し訳ないよ。
「一人でって…、そんな膝も腰もガクガクなのに?」
「うっ…」
確かに和の言う通りかも…
お風呂に入ったおかげで、多少は楽にはなったけど、それでもまだお股(正しくは”お尻”なんだけど♡)に違和感はあるし、膝だって腰だってすっごく重い。
正直、階段の上り下りとか…、けっこう地獄だとは思うけど…
「で、でもやっぱり悪いよ…」
「いいからいいから♪ それにね、今の智、ちょっとヤバイから…」
ヤ、ヤバイ…って、どゆこと?
「何て言ったら良いのか分かんないんだけどさ、なんつーか…、やけに色っぽいっつーかさ…。だからこのまま一人で帰すの、ちょっと危険かなって…」
え、ぼ、僕が…色っぽい…?
しかも危険て…どゆこと?