• テキストサイズ

H・I・M・E ーactressー【気象系BL】

第21章 日常9:耳を塞げば…


起こした筈の身体が、ゆっくりとベッドに引き戻される。

「こっち向いて?」

「え、でも…」

「いいから…。こっち向いてくんないと、ちゃんと耳塞げないでしょ?」

あ、そっか…

僕は両手でお股を隠したままで、身体ごと翔くんの方を向くと、静かに瞼を閉じた。

別にさ、キスされるわけじゃないから、目なんて閉じる必要もないんだけど、なんとなくそうしなきゃいけない気がして…

だってさ、僕の下半身…さっきより凄いことになってるからね?

なのに翔くんの顔を超至近距離で見ちゃったらさ…、僕速攻でイケる自信あるもん。

…って、そんなこと自慢してもしょうがないんだけどさ…

翔くんの指が、僕の髪をサラッと掬いながら僕の耳に触れる。

うぅ…、擽ったいんだけどさ、敏感になってる僕にとっては、ほんのちょっと触れられただけでも刺激になってしまって…

「へぇ~、智くんて耳弱いんだ?」

「そ、そんなこと…、ないもん…」

「うっそだ~、絶対弱いって(笑)」

翔くんは笑うけどさ、僕はそれどころじゃない!

だってさ、借り物なのにさ、パンティ…濡れちゃってる…

なのにそんなことも知らない翔くんはクスクス笑いながら、僕の耳に息を吹きかけたり、ついには耳を塞ごうとしていた手を下へと滑らせて、僕の脇腹をムギュって摘まんだリするから、そりゃもう僕は大パニックで…

「やだやだ、そこはマジでやめて…」

逃げ場なんてどこにもないのに、コチョコチョと僕の脇腹を擽る翔くんの手から逃れようと、必死で身を捩った。

元気になった息子くんを隠すことも忘れて…ね。

おかげで、抵抗しようの伸ばした手を捕まれ、グイッと引っ張られた拍子に、元気になった息子くんが翔くんの太腿に触れてしまって…

「え…、智…くん、もしかして…?」

僕の息子くんが元気になってることが、翔くんに知られてしまった。

もうさ、ビンチだよ、過去最大級のビンチ!
/ 753ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp