第20章 日常8:パーティー…とは?
和の助けもあって、何とか松本さんの(お触り込みの)追求から逃れた僕は、
「ケーキあるけど食べる?」
相葉さんの一言に「うん♪」と大きく頷きを返すと、今がチャンスとばかりに席を立ち、相葉さんに着いてキッチンに向かった。
あ、ケーキを楽しみにしてたのは本当だけどね?♪
「お皿出してくれる?」
「はぁい♪」
…って、元気に返事をしたのは良いけど、他人の家のキッチンって何がどこにあるのか分かんなくて…
手当り次第に棚やら引き出しやらを開けまくった。
そして漸く、
「あ、あった♪」
とんでもなく大きな冷蔵庫の横の棚にお皿を見つけた僕は、人数分のお皿をカウンターに並べ、棚の扉を閉めようと思った…んだけどぉ…
ん?
これって…、もしや…?
そうだよね?
僕も使ったことあるから分かるもん…
でもさ、普通こんなトコ置く?
だって、“超潤って感度も抜群”なんて書いた、いかにもなボトルだよ?
普通置かないじゃん?
一応未開封みたいだから、別に良いけどさ…
僕は見なかったことにして棚の戸を閉めると、お皿とフォークを手にリビングに戻った。
その時、
「ふぅ〜、さっぱりした…」
タイミング良く櫻井くんもシャワーを終えて戻って来て…
「なに、ケーキ?」
髪の先から雫を落としながら、ソファに座ろうとした僕の肩を抱いた。
あ、シャンプーの匂い…
同じだ。
僕は一瞬胸がドクンと跳ねるのを感じた。
ってゆーか…
「どうしたの、その格好…」
「仕方ないだろ、借り物なんだから…」
そりゃそうだけどさ、いっつも白いシャツばっか着てる櫻井くんが、レインボーカラーの派手なTシャツを着てると思うと、何だかとってもおかしくて(笑)
「案外似合ってるよ?(笑)」
「そう?」
「うん(笑)」
「マジで似合ってる?」
「うん、マジで似合ってる…よ?(笑)」
ま、僕的には、いつもの白いTシャツの方が、櫻井くんらしくて好きなんだけどね♡