第19章 scene4:宴会場
もう何度イカされたか自分ではカウント出来ないくらいにイカされて…ってゆーか、何もしなくても身体が勝手に反応しちゃって、結果…って感じなんだけどね?
吐き出すモノなんて、一滴も残ってないのにね?
でもそれは僕だけじゃなくて…
「ごめんなさい…、私もう…」
最後の一滴を絞り出したNINOが、僕に覆い被さるようにして倒れ込む。
だよ…ね…
NINOだって大変だよね…
いくら射精のタイミングをコントロールしてたとしたって、そう何度もだと流石に精も根も尽き果てちゃうよね…
だって僕も…
「HIME…ちゃん…?」
NINOが掠れた声で僕の名前を呼ぶけど、すっご〜く遠い所で呼ばれてるような気がしてるし、おまけに視界はどんどん狭くなって行くし…
なのに息子くんはまだウズウズしてるし、蕾たゃんはヒクヒクしてるしで、もう僕どうして良いのか分かんないよ…
こうなったらもうどうしようもないよね?
僕はどんどん重たくなって行く瞼を閉じ、ついでに全ての意識をシャットダウンさせた。
だって凄く疲れたし、とんでもなく眠たかったんだもん…
どれくらい眠っていたんだろう…
身体がフワッと浮き上がったような気がして、そっと瞼を持ち上げてみると、無精髭の生えたいかつい顎が、ポヤーンとした視界に写った。
あ…れ?
この顎って…長瀬さん?
ってことは、僕は今…長瀬さんに抱っこされて…る?
え、え、え、何で…?
驚いた僕は、咄嗟に長瀬の首に腕を回そうとするけど、どうしたことか全然力が入らなくて…
ならばと思って、
「あ、あの…」
声を出そうとするけど、まるで自分じゃないみたいに掠れてて、まともに声にならない。
はあ…、一体何がどうなってこんな状況になってるんだろ…
意識を飛ばす直前までの記憶を呼び起こそうとするけど、僕…全然覚えてないや…ってゆーか、撮影は?
長瀬さんに抱っこされてる…ってことは、一応無事に終わった、ってことだよね?