第18章 scene4:露天風呂
大きめのバスタオルを胸に巻き付け、腰をくねらせながら、唯一残っていたパンティを脱いで、先に脱衣かごに入れたブラと一緒にする。
その時になって、替えの下着を持って来ることを忘れていたのを思い出す僕…
浴衣の着付け方ばっかり考えてたせいだ…
でも…
浴衣の時は、パンティラインとかが出ないように、あえて下着を着けないとも聞くし…、無くてもいっか♪
ブラがないせいでペチャパイになっちゃうのは、ちょっと問題だけどね?
…って、今は余計なこと考えてちゃだめだ。
撮影に集中しないと…
僕は、踵から項にかけて、舐めるように僕の後ろ姿を映すカメラを肩越しに振り返ると、
「早く入ろ? HIME…待ちきれないの…」
まるでそこに恋人がいるかのように、小首を傾げ右手を伸ばした。
勿論、実際にそこに誰かいるわけではないんだけど、僕には何故か見えるんだよね…
HIMEの笑顔に、ズキューンとハートを撃ち抜かれて、頬を赤くする櫻井くんの顔がさ(笑)
ふふ、僕の脳みそって、とっても都合良く出来てるみたいだ♪
僕達はお互い手を取り合って露天風呂へと続くドアを開ける。
すると、途端に吹き付ける風に、僕の身体が微かに震えて…
目の前に広がる絶景を楽しむ間もなく、手桶に汲んだお湯を肩からゆっくりと浴びてから、爪先をチャポン…と乳白色のお湯の中に浸した。
熱いお風呂が苦手な僕にはちょっぴり熱過ぎるけど、周りが山に囲まれているせいか、吹き付ける風は冷たくて、寧ろ丁度良いくらいだ。
僕は両足をお湯に浸けた状態で、露天風呂特有の岩で出来たヘリにペタンと腰を下ろした。
すっかり濡れたバスタオルはピタッと肌に貼り付いて、座ったことによって僕の身体のラインがくっきりと浮かび上がらせる。
僕は微かに盛り上がっているお股を手で隠し、上目遣いでカメラを見上げた。
「ふふ、ここがどんななってるか、見たい?」って…