第14章 日常5:素顔の僕とお姉ちゃん(?)
相葉さんが作ってくれたのは、相葉さんが最も得意だと言う麻婆豆腐と炒飯で、匂いはさることながら、見た目も食欲をそそって…
「うわぁ、すっごく美味しそう♪」
僕のテンションも自然と上がる。
「嬉しいなあ、そう言ってくれるの、HIMEちゃんだけだよ。和と来たら、何作っても文句ばっかだからさ」
そう…なの?
こんなに美味しそうなのに?
「随分な言い方じゃないの?」
「事実でしょ?」
「私だって、本当に美味しいと思った時には、ちゃんと“美味しい”って言うけどね?」
ふふ、なんかこの二人って…
「本物の夫婦みたい(笑)」
僕が言うと、二人は一瞬顔を見合わせてから、
「そ、そう…かな…?」
「そ、そんな甘ったるい関係でもないけど…ねぇ?」
ほぼ同時に顔を赤くした。
なんかいいな…、こんな関係。
ちょっぴり羨ましいかも…
「さ、さ、食べて食べて? お腹空いてるんでしょ?」
「はい♪」
僕は両手をしっかり合わせてから、相葉さんお手製の麻婆豆腐を口に運んだ。
ん?
んんん?
え、ちょっと…予想外…ってゆうか…
「美味しぃ…」
辛党の僕には、ちょっぴり辛さが足りない気もするけど、お店で食べるのと同じくらい…ううん、お店で食べるのよりも、うーんと美味しい!
「良かった♪ あ、デザートにイチゴのプリンも用意してあるからね?」
マジで?
「HIMEちゃん、スイーツ好きでしょ?」
「うん、大好き♡」
僕、辛いのも好きだけど、甘いものも同じくらい好きなんだよね〜♪
僕は、普段は滅多にないことなんだけど…、勢い良く麻婆豆腐と炒飯を掻き込むと、元々少食の僕には少々多めかと思われる量のの料理を、綺麗に平らげた。
勿論、デザートのイチゴプリンもね♡
「で、さっきの話の続きなんだけどさ…」
後片付けを始めた相葉さんをキッチンに残し、リビングのソファへと移動したところで、NINO…じゃなくて和(←どうも慣れない…)が口を開いた。