第14章 日常5:素顔の僕とお姉ちゃん(?)
目の前にいるのがNINOだと分かったら、急にホッとしちゃって…
「大…丈夫…?」ってNINOに聞かれても、
「は、はあ…、一応…」
気の抜けた返事をするしか出来ず、一生懸命立ち上がろうとするけど、強打した腰は中々言うことを聞いてくれない。
そんな僕に見かねたのか、
「手、貸そうか?」
相葉さんに言われるけど、それだけじゃ無理っぽくて…
「抱っこ…」
相葉さんに向かって両手を伸ばした。
NINOの恋人だって、ちゃんと分かってるよ?
分かってるけどさ、仕方ないじゃん?
僕は、HIMEみたく…は無理だけど、甘えるように相葉さんを見上げた。
「やれやれ、手のかかるお姫様だね(笑)」
相葉さんが僕の目線の高さまで膝を折って、僕の両手を自分の肩に回した。
「ちゃんと捕まっててね?」
「…はい」
僕が頷くと、相葉さんはやっぱり“よいしょ”と掛け声をかけて、僕をヒョイと抱き上げた。
HIMEの時なら何とも思わないけど…、ちょっと恥ずかしい♡
「とりあえずソファで良い? それともベッドの方が良い?」
え、え、べ、べッドって…、それはまずくない?
だって二人が、あんなことやこんなことしてる場所でしょ?
それはさすがに…ねぇ?
「あ、あ、あの…っ、ソファで…大丈夫…です」
「そ、そう? 別に遠慮しなくても良いんだよ?」
「うん。だってHIMEちゃんだもん。全然平気だよ?」
そ、そう…なの?
「それに随分強く腰打ったみたいだし…、湿布貼った方が良いでしょ? 仕事にも差し支えるだろうし…」
確かにNINOの言う通りかもしんない。
元々松本さんのせいで(←言い方!)腰痛かったのに、思いっきり尻もちついちゃったし…
このままだと、お仕事に支障出ちゃうかも。
はあ…、仕方ないか…
「んと…、湿布貼るだけ…ですよね?」
はっ!
僕、どさくさに紛れてなんてことを…
ああ、もお…
恥ずかしいよ…