第12章 scene3:診察室
心做しか汗ばんでいるようにも感じる松本さんの手が、なんとも不器用な手つきで僕の肌を滑り、ずれたバイオレットのブラジャーの辺りでピタリと止まった。
それから、僕の頬から降りた唇も、同じように胸の辺りで止まった。
「どうして欲しい?」
どうして…って…
そんなこと聞かなくたって、お医者さまなら分かる筈でしょ?
「舐め…て…?」
「どこを?」
「HIMEのおっぱい…ペロペロしてぇ…っ…」
「舐めるだけで良いのか?」
えっ…?
「舐めるだけでは、君のここに溜まった毒は吐き出せないが…、それでも…?」
松本さんが、スケスケカップの上から僕の“暴れん坊将軍”を撫でる。
それだけで僕はイきそうになって…
「抓って…、HIMEの乳首…抓ってぇ…っ…」
僕は台本にもなかった台詞を口にした。
…ってゆーか、そもそもこんなの台本になかった…よね?
だって台本通りなら、今頃僕は松本さんに…
もしかして、僕だけ違う台本渡されたとか?
ニノが言ってたもん…
松岡監督さんは優しいけど、すっごく意地悪だから気をつけてね、って…
この事だったんだね?
…って、今更気付いてももう遅いよね?
だって松本さんの手は僕のおっぱいをモミモミしながら、指と指の間に僕の乳首ちゃんを挟んで、グリグリしてるし、まるで赤ちゃんみたいにちゅぱちゅぱだって…
おかげで僕…
「や… 、あんっ…、ダメ…、イクッ…、イ…クッ…」
触れてもないのに…
ううん、触れることすら許されていないのに…
「あ、あ、あ、あぁっ…」
スケスケカップの中をホットミルクで濡らしていた。
「は…ぁ…っ…、んんっ…」
僕は溜まっていたモノを全て吐き出したことによる、なんとも言えない解放感と脱力感に、診察台の上で身体をグッタリとさせた。
スケスケカップの中がちょっぴり気持ち悪いけど、今はそれどころじゃないみたい…
…ってゆーか、僕…
触らずにイッたの、もしかして初めてかも?